成年後見制度とは、認知症、知的障がいなどにより、物事を判断する能力が不十分な方(ここでは本人といいます)について、本人の利益を守る援助者(成年後見人など)を選び、本人を法律的に支援する制度です。
例えば、一人暮らしの年老いた親が知らないうちに認知症が進んでしまい、多額のリフォーム契約を結んでしまったり、儲かるはずのない架空の投資話に騙されて、せっかく蓄えた老後の資金や資産を失ってしまうことを防ぐために成年後見制度があります。この制度により被後見人となっている方と結んだ契約は無効となります。
また、一人暮らしでなくても家族の留守中などに認知症の方が訪問してきた悪質な業者と契約を結んでしまうようなこともあるかもしれません。
そんなことにならないためにも、後見という制度をもっと多くの方に知ってもらえるようにするのも司法書士の務めであると思っております。まず、知ってもらうこと。でないと、必要な方に後見という制度を活用してもらうことができません。
もし、自分の親が騙されたりして老後のための資金を失ってしまうと、親の生活も自分が負担しなければならなくなったり、自分が相続できるはずであった財産も失くしてしまうことになったりします。
後見制度の利用のためには、煩雑な手続きがあったり費用がかかったりしますが、大切な財産を守るためには必要な手続きといえるでしょう。
後見制度は高齢化社会において「転ばぬ先の杖」ではないでしょうか。
費用や期間も含め、後見制度について専門家である司法書士にご相談ください。